教授挨拶
筑波大学システム情報系教授 藪野 浩司
機械システム研究室では、機械システムの非線形ダイナミクスに関する解析と制御の研究を行っています。線形理論による機械システムの高機能・高機能化はもはや限界に達し、あらたなブレークスルーが必要になってきました。本研究室ではシステムに内在する非線形性に注目し、それを積極的に利用することによって、これまでにない高機能・高性能な機械システムを創り出しています。物理学のいろいろな原理に立ち返り、最先端の数学理論(とくに力学系理論:数学の分野です)を駆使して制御理論を構築しています。したがって、たとえばロボット、自動車・・・などといった特定のシステムのみに適用可能なものではなく、様々な機械システムに幅広く適用可能な本質的な制御法が提案さることになります。さらに、国内外の研究機関との協力関係の下、提案手法の検証と実用化を目的として、システムを実際に製作し実験も行っています(具体的な内容は「研究テーマ」をご覧ください)。
社会のニーズの多様化と急激な変化に対応し、真に人間の役に立つシステムをデザインし続けていくためには、個別のシステムにとらわれない、物理学や数学に根ざしたしっかりとした知識・技術を学生時代に身につけておく必要があると思います。世界に類を見ない機械システムの制御法を構築し、真に人間の役に立つ機械システムをデザインしてみたいという学生さんを筑波大学内外から広く募集しています。